東京国への輸出で成り立つ国 日本
あらかじめ書いておくと、私は東京が嫌いといっているわけではありません。
一農家になる人間として、誰に売るのかという、マーケティングの基本について考えていました。いろいろ考えているとふと思ったのです。
日本って、東京へ物を輸出することで成り立っているなと。
物を輸出することによって間接的に労働力を輸出しています。中には、東京に働きに出て、直接労働力を提供している人もたくさんいます。
その状況をみて、「東京国への輸出で成り立つ国 日本」と比喩しました。
この日本と東京国の構造って、先進国と発展途上国の関係に似ているとも感じています。なぜなら、発展途上国には、先進国向けの換金作物を作っている国がありますよね?カカオしかり、コーヒーしかり、砂糖しかり。そして、自分たちで自分たちの食料を時間がなくなり、食糧難に陥っている。中には、先進国で生活しようと先進国に行く人もいます。
日本においては、そこまでひどい状況ではないですが、東京へ集荷する目的で農作物を作る人も多いですよね?自分たちが食べるものもないということは、ありませんが、製品化した作物は、作っている地域では高くて買えないという状況は起きています。
日本という経済市場主義が蔓延っている国においては、生活する為に売ってお金になる物を作る必要があります。しかし、その物の価格というのは人や場所によって違います。日本においては、東京があらゆる物価が高く、同じものでも高い価格がつきます。金勘定のみを考えて、経営するのなら、東京で売れるものを作ることが手っ取り早いわけです。
しかし、そこで考えるのです。事前にいっておけば、東京に売ること自体は、嫌ではないですし、買ってくれるのならありがたいのは変わりません。しかし、東京に売りに行くことを目的に作物を作るのならば、それは、東京に労働力を提供していることになるともいえるわけです。これは、面白くないなと。どんなきつい力仕事でもするつもりでいるけれど、東京に労働力を提供する為には、やりたくない。
であれば、やはり地元か、せめて県内で売れるものを作りたいなと思いました。
今後の経営方針の一つにはなるかもしれません。